2011/07/16

カオパンサーの奉納

バナナの葉の花器













7月16日は、カオパンサー(入安居)でした。
カオパンサーとは、雨季の始まりを示し、僧侶たちが修行期間に入る日です。これからの草木が伸び、新たな生命が育まれる大切な時期の約3ヶ月間僧たちは、托鉢の際に小さな芽を踏みつけないようと毎朝の托鉢にも出てこないので(昔)、村民はこの日にお寺に食べ物や飲み物を奉納にいきます。





境内に入る前に3つの器へ順に、黄色の花、カオトー(米のポップコーンのようなもの)、線香を捧げていきます。
境内に入ってしばらくすると、村民に伝えるべき連絡事項が次々と読み上げられ、その後お経が読まれます。お経が終わると一旦外へ出て、寺の僧侶たちにそれぞれ一握りのもち米を托鉢していきます。托鉢が終わった人から境内に戻り、お経にあわせて小さな器に水を注いでいきます。この時に亡くなった人のことを想ってね、とお姑さんから言われました。
タイには、お墓が無いのでカオパンサー(入安居)やオオクパンサー(出安祭)といった仏教にまつわる行事は、亡くなった人を偲ぶ、日本でいうお盆のお墓参りのような意味合いも込められているのだなぁと感じました。この地域には、カオパンサーの時に蜜蝋をくるくると丸めたろうそくを奉納する風習があります。わたしたちのろうそくを見た村の人たちから「仏塔の形は、ちょうどいいわ、黄色にして是非、お寺に奉納しなさい、その際にジャスミンの香りをつけるといいわ。」といわれたので、そのアドバイスに従ってろうそくも奉納しました。